(6)【less】シェルスクリプトコマンド活用紹介

lessコマンド

  • テキストを1画面ずつ表示する
  • キー操作のヘルプを表示する
  • 長い行を折り返さずに表示する
  • ファイルの末尾まで表示したらすぐに終了する

概要

「less」コマンドは、テキストファイルを1画面ずつ表示するコマンドです。

$ cat <ファイル名> | less

「less ファイル名」で実行する他、「コマンド | less」のように、別のコマンドの実行結果を1画面ずつ表示する場合にも使われます。

$ dmesg | less 
ヒント
[Enter]キーで1行、スペースキーで1画面先に進める他、上下矢印キーによるスクロールも可能です。表示を終了するには[Q]または[q]キーを入力します。

 同じ用途のコマンドに「more」があります。lessコマンドはmoreコマンドよりも機能が多く、画面内で検索したり、上にスクロールしたりすることが可能です。

lessコマンドの書式

less [オプション] ファイル名
コマンド | less [オプション]

lessコマンドの主なオプション

短いオプション 長いオプション 意味
+行数,-行数 指定した行から表示する
+/文字列 指定文字列を検索し、見つけた行から表示する(正規表現によるパターン指定が可能)
-p文字列 –pattern=文字列 指定文字列を検索し、見つけた行から表示する(正規表現によるパターン指定が可能)
-oファイル –log-file=ファイル パイプ(|)などで標準入力から入力した内容を表示する際、指定したファイルにコピーを保存する。既存ファイルを指定した場合は、上書きするか、追加するかを確認するメッセージが表示される
-Oファイル –LOG-FILE=ファイル 「-o」と同じだが、既存ファイルを指定した場合は、確認せずに上書きする
-kファイル名 –lesskey-file=ファイル名 lesskeyファイル(キー定義ファイル、「lesskey」コマンドで生成)を指定する
-L –no-lessopen 環境変数LESSOPEN(lessコマンド用のオプションを定義した環境変数)を無視する

lessコマンド詳細説明

テキストを1画面ずつ表示する

$ less <ファイル名>

で、指定したファイルを1画面ずつ表示します。
次の画面へ進みたい場合はスペースキー、1行ずつ進めたい場合は[Enter]キーを押します。
上下の矢印キーや、[y]または[e]キー、[j]または[k]キーで上下にスクロールすることも可能です。
[q]キーを押すと終了します。

以下のような使い方もできます。

$ cat <filename> | less

キー操作のヘルプを表示する

lessコマンドで画面を表示中に[h]キーを押すと、キー操作のヘルプが表示されます。
ヘルプの表示中でもlessコマンドと同様に、上下のスクロールや検索などの操作が可能です。

[q]キーを押すとヘルプの表示を終了し、元の画面に戻ります

長い行を折り返さずに表示する

lessコマンドでは、画面の横幅より長い行は折り返して表示されます。
折り返さずに表示したい場合は、「-S」オプションを使用します。

左右の矢印キーまたは、[ESC]キーに続いて[(]および[)]キーを押すと、左右に半画面分スクロールします。
横スクロールの幅は「-#」オプションで指定できます。 

$ cat filename | less -S
ヒント
[q]キーを押すとヘルプの表示を終了し、元の画面に戻ります。

書籍の紹介

(7)【kill】シェルスクリプトコマンド活用紹介

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